「えりか&あずにゃんに見るリーダー論」な第16話だった件について


 はたまた「やってみせ、言って聞かせて、させて見せ、ほめてやらねば部員は動かじ」なお話だった「ハートキャッチプリキュア!」。脚本:「第11話のリベンジなるか!?」伊藤睦美女史、演出・絵コンテ:「満を持してのハトプリ初登板!」黒田成美女史、作画監督:「フィリピン期待の星再び!」ポール・アンニョヌエボ&フランシス・カネダ両氏という、フレッシュな期待の星たちが集結した第16話、「ライバルはえりか!演劇部からの挑戦状です!!」。


 で、結論、「今日あずにゃんが歩んだ道は、いつかえりか様が通った道」。まずは感想。


<アバン>



  • 淫獣自重。るみるみ@CV玉川砂記子女史、初っ端から再登場。それもファッション部の部室内に(えー)。さらに、いきなりの淫獣とのナチュラルな絡みって、どう解釈したらいいもんか(^^;。そして、淫獣sとるみるみの寸劇に強制参加な花咲つぼみ嬢@CV水樹奈々女史、プリキュアの秘密を守るべき主人公&淫獣の飼い主としてええのんか?それでええのんか?。挙句にその棒演技をダメだしされる主人公。なんてこったい。
  • つぼみ嬢にダメを入れたのは、私立明堂学園演劇部部長・高岸あずさ嬢@CV折笠富美子女史(!)。もしかして、今回のキャラ名「あずさ」って、折笠女史のデビューキャラ・冬月あずさ嬢@GTOへのオマージュなのかな。
  • ソラ涙も含めて演劇部の実力全開で、部外者・つぼるみに演技指導するあずさ嬢、正直ウザいですと。そしてそのウザさが本編に繋がるわけですが、それはさておき、そこに現れましたのが元祖ウザ娘・来海えりか嬢@CV水沢史絵女史。と、ここで、アバン終了。今回は、この二人のウザ娘といいますかワンマン娘の対比でストーリーが進みます。


<OP>

  • 多田かなえ嬢@CV小島幸子女史。そろそろ本編でも活躍しないと、OPだけでしか目立たないキャラになってまうぞ。


<Aパート>



  • いきなり「あたしのファッション部」言うなよ>えりか嬢。ファッショ部を見学に来たあずさ嬢の上から目線発言といい、この二人の部長は本当にウザいなあ。そりゃナミナミ@CV藤井ゆきよ女史はじめ、ファッション部のメンツも面食らうわ。
  • ウザいだけじゃなく、ファッション&舞台衣装を巡り、感情丸出しで張りあうこの二人、何とも似た者同士。ここから物語をスタートさせて、中盤の対比演出に繋げる演出には納得ですね。
  • それにしてもAパートいきなり各キャラの顔芸凄いなー。流石の黒田演出と言うべきか。



  • あずさ嬢の挑発に乗らされて、演劇部の衣装を作ることになったファッション部。鼻息の荒いワンマン部長・えりか嬢と、引き気味なつぼみ嬢その他のファッション部員のベタベタな対比描写に、思わずニヤニヤ。
  • 一方、えりか嬢と同じく鼻息の荒いワンマン演劇部長・あずさ嬢と、これまた引き気味な演劇部員ご一同。ただし演劇部は、部長と部員の纏う空気の違いが、ファッション部のようにRight&Lightじゃない。さてそれは何故か?。
  • ぶっちゃけた話、才能や志向の差というより、度量の差によるものですね。両部長の。デザインに対するあずさ嬢のダメ出しやファッション部員からの提案を正面から受け入れるえりか嬢と、演劇部員の演技に対して否定と指示しかしないあずさ嬢。仮にあずさ嬢の方がプレーヤーとして上でも、部員からの支持獲得という点で、「えりか嬢>>>あずさ嬢」となるのは自明の理。まして、えりか嬢はプレーヤーとしても万能なところを見せながら部員を同目線で指導しているのに対して、あずさ嬢は基本的に一方的な指示を上から目線で出してるだけだもんなあ。
  • 今回のつぼみ嬢は、序盤からその両者の差に気付いていた様子。成長したねえ。相変わらずピンポイントで地雷を踏むのはご愛敬だけど。



  • ちなみに今回、お子様向けに直球勝負な対比演出になっている分、あずさ嬢の欠点とえりか嬢のチートぶりがことさらに強調されていますが、学校の部活動のように本来同格である人間の集団で、演劇部のような上下関係ができるシチュだと、往々にしてあずさ嬢vs他部員のような軋轢は生まれますよね。んー、他人事じゃない。
  • 言っていることや指示が正しいかどうかじゃないんだよね。人を引っ張っていける人の資質ってやつは。今回のようなシチュの場合は特に。
  • 見ているのが辛い比較描写が続いた結果、部長と部員の対立が先鋭化した演劇部は遂に解散の危機。納品先がデフォルトと聞いて驚くお針子さん二人の明日はどっちだ!?(違)。
  • ここでAパート終了。今回出撃の砂漠の使徒は、コブラージャさん@CV野島裕史さん。Bパートも続くこの人の相変わらずのおバカっぷりに、今日のギスギスした空気がどれだけ救われたことか。ホント、砂漠の使徒さんの無意識な人助け属性っぷりは最高ですわ(褒め言葉)。



  • あと、最後に一言。「ナミナミ萌え!」。


アイキャッチ&CM>

  • あれ?今日登場した販促グッズのCMはまだなのか?


<Bパート>



  • あずさ嬢に自分と同じ部分(好きなことをやっていると周りが見えません!属性)を感じ取り、その危うさを自覚しているえりか嬢。そういや、前にいっぺんそれでファッション部をダメにしているよね、えりか様。その当時と打って変わって今のファッション部の隆盛。何が変わったのか、何が彼女を変えたのかと言えば…やっぱ、嫁・つぼみ嬢の存在ですかねえ。
  • 明るいファッション部部室の光景を、薄暗い廊下の陰から眺めるあずさ嬢。この描写対比が辛い。そして一人ぼっちで稽古を続ける部長。読み上げる台本のセリフがまた辛い。孤独に耐えきれず、舞台の上で涙するあずさ嬢。もうやめたげて!あずにゃんのHPはもうゼロよ!。
  • そんな重い空気を掃ってくれるのは、当然この人!「砂漠界のスター」コブラージャさん!。相変わらずアホ過ぎて、視聴者も心洗われてございます。閣下!。
  • ワケワカラン登場シーンとともに、早速あずさ嬢を捕獲&デザトリアンお出ましの運びに。デザトリアンの第一声を聞いて「今の声って!」「金朋地獄!(違)」と即断できる主人公s。何と言うダメ絶対音感。良く訓練されてるなあ(ぉ)。


  • 今回のデザトリアンはNOMORE映画泥棒もとい照明ベース。久しぶりのブロッサムおしりパンチにも耐えるその耐久性、中距離のビーム射撃、近距離の打撃戦&零距離射撃という多彩なコンビネーションを誇る戦闘スタイルに、為す術の無い主人公s。流石コブラさんのお出ましさせるデザトリアンは一味違うぜ!。セリフ回しもなんか演劇調だし!(笑)
  • と、思っていたら、コブラさんのナイスアシストもといチョンボで照明デザトリアン自滅。あれー。
  • 今日のキレ担はキュアマリン。決め技も久しぶりのプリキュア・ブルーフォルテウェイブで、デザトリアン浄化完了。被害者があずにゃんということもあって、今日は出番マリンに譲ってあげたのかねえ?>キュアブロッサム
  • とりあえず、コブラさんは今日もいい人助けでした。アデュー。



  • 救出後、目覚めるも鬱状態から回復できないでいるあずさ嬢に、「今からでも部員との関係修復は遅くない」とアドバイスを贈るえりか嬢。やっぱ、えりか嬢にとって今のあずさ嬢の姿は、自分がいつか来た道なのかねえ。
  • 再び一人稽古に向かうあずさ嬢。そこにデザトリアンの公開処刑独白を聞いた演劇部員が戻ってきて、あずさ嬢の「ごめんなさい!」で大団円というのは、お約束過ぎるとは思うけど、まあ、ある意味ハトプリはアニメ版「中学生日記」だからなあ。そのお約束にこそ価値があると言うべきか。それにしても、第14/15話に続いてえりか嬢の涙腺大全開。涙もろいのは単に人情家だからなのか、それとも交感神経に問題があるからなのか。
  • 今回の心の花は「ブーゲンビリア」。花言葉は「情熱」。なるほど。
  • ラストは、ファッション部謹製の舞台衣装を纏って演技するあずさ嬢と演劇部。改めて己がファッション魂の熱さを再確認するえりか嬢。そして夫のその姿を温かく見守る妻・つぼみ嬢。ベタだけどなかなかいい演出だ。
  • でも、少しは演劇部の舞台や演技も褒めてあげようね!>主人公s。


<ED>


<次回予告>




 今回の第16話。スタッフがやりたいコトは良く分かったし、黒田演出の百面相はじめ見どころも多かったのですが、全体としてはちょっと安直。特に演劇部の和解シーンですね。伊藤&黒田両女史は両部長の対比描写に割く時間の1/4でいいから、演劇部員のキャラ掘り下げに割くべきでした。そして展開的にも、あずにゃんが自身の葛藤経由で自ら演劇部員に謝罪するような流れにすべきだったと思うんですよね。今日のエピソードを通じて、あずさ嬢の課題と成長、ついでに望ましいリーダー論を描きたかったんだとしたら。作画も一部アレだったし、今日の関係者には色々と次作でのリベンジに期待します。



 ここで「アイドルマスター Perfume 不自然なガール PV風 」を紹介。

久しぶりに見た気がするなあ。この両者の組み合わせMAD。ニコ動ですが、視聴可能な方はどうぞ。