ちょこっと感想5/29-31

週刊ビッグコミックスピリッツ26号

  • イチオシは、幸せな一日を過ごした恋人未満の二人から無力な傍観者の二名へと突き落とされた主人公達と、「結末を知る」彼らの前で「それでも救うことの出来ない」惨劇を淡々と語りきった「日本沈没」。登場人物の描写に傾きすぎるわけでなく、知識の羅列に依存するわけでもない、この静かなバランス感覚が、作者:一色登希彦のベースラインの高さを改めて感じさせる。ぶっちゃけ、彼の作品は「モーティヴ」しか知らないんだけど、かなりのポテンシャルを持つ作家だと再認識。いい機会だから漫喫で「ダービージョッキー」を読破してみよう(買えよ)。
  • 次点は、再開後ターボがかかってきて注目度急上昇の「電波の城」、嘘つきお姉さんがまた一人増えた「fine」、「もうとまらない〜☆ by Wink」な「QUOJUZ」、過去の住人にとっての未来という視点で現在の団地の日常風景を描いた「団地ともお」。巡航速度で堅調な出来なのが、「闇金ウシジマくん」「バンビーノ!」「現在官僚系もふ」「中退アフロ田中」。
  • ついでに今週の「DAWN」。相変わらずの中華思想地球市民ファンタジーはどうでもいいけど、中国がその「抑止力」でここ半世紀だけでも何回戦争をやってるのか、作者は理解してこんなこと言っているのだろうか…?


週刊少年サンデー26号