この地域の政治的不安定化を望むのは、アルカイダやイスラエルだけじゃないよね。
イエメン、エジプト…アラブで反政府デモ拡大
【カイロ=田尾茂樹】23年に及んだ独裁政権が崩壊したチュニジアの政変に触発され、周辺のアラブ諸国で反政府デモが拡大している。
デモは当初、物価高などへの抗議を示すために始まったが、次第に強権的な政権の打倒を公然と訴える動きに変わり始めている。
AP通信によると、イエメンの首都サヌアの大学では22日、学生ら約2500人が集結し、同国のサレハ大統領に対して、「おまえの友達ベンアリ(チュニジア前大統領)に続け」などと叫んで退陣を求めた。20年以上権力の座にあるサレハ氏の出身部族が要職を独占するイエメンで、大統領の名指し批判がデモで聞かれたのは初めてという。
アルジェリアの首都アルジェでも22日、デモ参加者約300人と警官隊が衝突し、40人以上が負傷した。デモ隊はブーテフリカ大統領を名指しして、「出ていけ」と叫んだ。
エジプトでは、野党勢力が、交流サイト・フェースブックで、25日の大規模反政府デモ開催を呼びかけている。サイトには「ムバラク(大統領)を倒せ」などの書き込みが並び、29年にわたる強権体制への批判は激しさを増す一方だ。
(1月23日 読売新聞)