【極東の片隅でもあった、ような……】ギリシャがドイツに「第二次世界大戦中の損害賠償」を要求【それはとっても面倒だなって】


「こんなの絶対おかしいよ」


 請求額〆て22兆円。金額もさることながら、請求のロジックとタイミングがねえ。


 ポピュリズムな連中が国民煽ってゴタゴタしている国が、仮想敵を演出して国内の不満を外に向けさせるとともに、ついでとばかりに集りに来る構図ってのは、古今東西変わらないのな。



 それにしても今回のギリシャがドイツに噛みついている構図は危ういね。EU内で「助けてもらう側」と「助けてあげられる側」で終わらせるべきシンプルな関係が、先の大戦の「被害者」と「加害者」の要素を加味した瞬間、一気に面倒臭い代物に変質した。


 金額の多寡以上に、この面倒さがギリシャ危機の解決を遅らせる。そして、その危機が膨張し、破裂した瞬間、その影響は欧州全体に波及する可能性が高い。危ういね。

ギリシャ「戦争中の損害賠償を」 独は拒否 外相会談


 欧州連合(EU)主導の緊縮策の見直しを求めているギリシャのコジアス外相は10日、ドイツのシュタインマイヤー外相とベルリンで会談し、第2次世界大戦中のナチス・ドイツ占領による損害の賠償要求を検討中だと伝えた。シュタインマイヤー氏は「賠償問題は解決済み」と拒否した。ロイター通信が伝えた。
 賠償要求はギリシャのチプラス首相が就任前から主張し、8日の施政方針演説でも表明。ギリシャでは緊縮策の徹底を求めるドイツへの反感が強まっている。
 シュタインマイヤー氏は10日の会見で、「ナチス占領期にギリシャで起きた『ひどい出来事』に対する政治的、倫理的な責任は十分に認識している」とした上で、「すべての賠償問題は法的に解決していると確信している」と述べた。
 賠償問題は、ギリシャ側がこれまでもとり上げてきたが、ドイツ側は、両国が1960年に交わした賠償に関する合意などを根拠に「解決済み」の立場だ。(ベルリン=玉川透)
(2月11日 朝日新聞