ダライ・ラマ14世の院政は中国への対抗手段たりうるか?な件について


 自分の管轄する宗教部門を政治部門と切り離すという政教分離策は、政治部門の近代化・民主化を進めるだけでなく、「宗教家」ダライ・ラマ14世の活動領域を一気に拡大させる効果を持つ。ついでに、中国によって既にアレされている後継者候補・パンチェン・ラマ11世の取り扱いについても、「あ、輪廻転生ベースの後継者選定止めたんで、その件は無しになったから」「傀儡として擁立しても別にいいけど、政治的影響力はあげないよん☆」も含めて選択の幅が広がった。全体的に見て今回の貎下の「隠れ院政」宣言は、中国からの迫害/圧力への対抗手段として非常にGJ!なんじゃないかと思う次第です。


 もちろん、中国の北京共産党政権も馬鹿じゃないから、そこらへんのリスクは既に承知済みのようですな。早速ネガティブキャンペーンを張ってきていますよ、と。それにしても、ここらへん流石は中共政府、ソツがない喰らい付きっぷりと言うべきか、相変わらず煽り耐性がねーなーと笑うべきか。その両方だな。

ダライ・ラマ、権限移管を表明


 【ニューデリー=新居益】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は10日、チベット亡命政府の本拠地ダラムサラ(インド北部)で演説し、自らの権限を首相に移管する方針を表明した。
 憲法に相当する憲章の改正案を14日に始まる亡命議会に提案すると述べた。
 亡命政府関係者によると、移管されるのは公式文書の署名や選管委員長任命などの権限。「元首」としての精神的指導者の役割は続けるという。亡命政府は20日の選挙で新首相を選出し、新体制を発足させる。
(3月10日 読売新聞)

ダライ・ラマ引退提案、信用せず=中国


 【北京時事】中国外務省の姜瑜・副報道局長は10日の定例会見で、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が同日、チベット亡命政府の政治指導者からの引退を議会に正式提案すると表明したことについて、「これまでに何度も引退の意向を示しており、国際社会をだましている」と述べ、信用しない立場を示した。
 姜副報道局長は、「ダライ(・ラマ)は宗教を看板に、中国を分裂する活動に長期にわたり従事してきた政治亡命者だ」とダライ・ラマ14世を批判した。
(3月10日 時事通信


 さあ、こうなると気になるのは中共政府の出方。まさか貎下の甥っ子のような「事故」は起こらないと思いますが…貎下も年齢が年齢だからなあ、ごく自然な感じで…あ、いやいや。



 ここで「【MAD】魔法少女マギカ☆まどか 「君がいた物語」」を紹介。

本作はもっと評価されるべき。